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パリ♥グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展


伝達手段から表現の手法へ。版画が起こした変革とは?

19世紀末のパリ、様々な芸術運動が勃興するなか、版画は新たな芸術表現を切り拓く重要なメディアとなりました。

それまで単に複製や情報伝達のための手段でしかなかった版画は、トゥールーズ=ロートレックや世紀末の前衛芸術家たちにより、絵画と同じく芸術の域まで高められ、それらを収集する愛好家も出現しました。一方、大衆文化とともに発展したポスター芸術をはじめ、かつてないほど多くの複製イメージが都市に溢れ、美術は人々の暮らしにまで浸透しました。

世紀末パリにおいて、「グラフィック・アート」はまさに生活と芸術の結節点であり、だからこそ前衛芸術家たちの最も実験的な精神が発揮された、時代を映すメディアであったと言えるでしょう。

本展は、こうした19世紀末パリにおける版画の多様な広がりを検証するものです。
三菱一号館美術館とアムステルダム、ファン・ゴッホ美術館の貴重な19世紀末版画コレクションから、リトグラフ・ポスターを中心に、油彩・挿絵本等を加えた計約140点を展覧します。
『ラ・デベッシュ・ド・トゥールーズ』紙のためのポスター
モーリス・ドニ 《『ラ・デベッシュ・ド・トゥールーズ』紙のためのポスター》 1892年
多色刷りリトグラフ アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館 蔵


ロートレックの功績とジョワイヤン・コレクション
トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)は、南仏アルビの名門貴族の家に生まれ、モンマルトルの歓楽街や娼館など、パリに生きる市井の人々の姿を鋭い観察眼により描き出した、19世紀末フランスを代表する画家です。

とりわけポスターや版画制作はその真骨頂とも言え、卓越したデッサンと鮮やかな色彩、斬新な構図や新たな技法への挑戦により、ポスターを芸術の地位にまで高め、後世のグラフィック・アートにも大きな影響を与えました。

三菱一号館美術館では、ロートレックが生前アトリエに保管し、画家の親友で、ゴッホの弟テオの画廊を後継したモーリス・ジョワイヤンが引き継いだ250点余りのグラフィック・コレクションを所蔵しています。保存状態の良いリトグラフやポスターの主要作品に加え、市場には出なかった試し刷りなど、画家の制作過程がうかがえる貴重な作品が多く含まれています。
19世紀末、ベル・エポック(良き時代)のパリ
19世紀半ば、セーヌ県知事だったオスマン男爵は、産業化を背景とした爆発的な人口増加に耐え切れなくなったパリの大改造を断行します。

近代都市へとパリが生まれ変わる一方で、中心街では貧民窟が一掃され、多くの労働者層は家賃の安い近郊地へ住み着くことになりました。

パリ外縁の小高い丘にあったモンマルトルは彼らの移住先のひとつとなり、また彼らを相手として、そこにカフェ・コンセール(演芸喫茶)やキャバレー、ダンスホールといった遊興施設が次々と誕生。中でも1889年に開店した「ムーラン・ルージュ」は名物店となり、モンマルトルはパリ随一のデカダンな歓楽街として人気を博しました。


芸術家が夢中になったリトグラフ
18世紀のおわりに開発されたリトグラフは、水と油の反発する性質を利用して刷る平版形式の版画技法です。19世紀になると、紙に描くのと同じように自由に描写ができるこの技法は、最先端の表現メディアとして、ロートレックを始め印象派やナビ派など多くの画家たちを魅了しました。
村の祭り(画家=版画家集)
ヨージェフ・リップル=ローナイ 《村の祭り(画家=版画家集)》 1896年
多色刷りリトグラフ アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館 蔵
街路(風景と室内)
エドゥアール・ヴュイヤール 《街路(風景と室内)》 1896年
多色刷りリトグラフ アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館 蔵


コレクターズアイテムとなった版画

お金(アンティミテⅤ)
フェリックス・ヴァロットン 《お金(アンティミテⅤ)》 1898年
木版 三菱一号館美術館 蔵
19世紀末、ポスターなどで版画が大衆化する一方で、芸術としての版画の価値を高めるような試みも盛んに行われました。前衛的な作家たちは競って版や刷りの実験的な表現を開拓し、それにより絵画とは異なる版画独自の価値が認められるようになりました。また、意欲的な画商が版画集の刊行を手がけたのもこの時代です。

その結果、パリには前衛アーティストの作品をそろえた版画専門の画商も登場しました。コレクターのために、豪華版の版画集や一点ものの作品が発売される一方、街中に貼られていた劇場のポスターさえもがコレクターズアイテムに変貌し、コレクション熱が加速していきました。
フェリックス・ヴァロットン 《お金(アンティミテⅤ)》 1898年
木版 三菱一号館美術館 蔵


ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック 《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》 1891年
多色刷りリトグラフ 三菱一号館美術館 蔵
「フランス=シャンパン」のためのポスター
ピエール・ボナール 《「フランス=シャンパン」のためのポスター》 1891年
多色刷りリトグラフ アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館 蔵


開催概要
名称 パリ♥グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展
会期 2017年10月18日(水)〜2018年1月8日(月・祝)
会場 三菱一号館美術館
 東京都千代田区丸の内2-6-2
◆「東京」駅 ………JR 山手線・京浜東北線・東海道線 丸の内南口徒歩5分
………東京メトロ丸の内線 改札口・地下道直結徒歩6分
◆「有楽町」駅……JR 山手線・京浜東北線・東海道線 国際フォーラム口徒歩6分
………東京メトロ有楽町線 D3/D5出口徒歩6分
◆「二重橋前」駅…東京メトロ千代田線 1番出口徒歩3分
◆「日比谷」駅……都営地下鉄三田線 B7出口徒歩3分
入場料
    前売券   当日券
一般 1,500円 1,700円
高校生・大学生 1,000円
小学生・中学生 500円

 ※大学生以下は前売券の設定はありません。
 ※ペア券はチケットぴあのみで販売します(前売券の設定はありません)。
 ※障がい者手帳をお持ちの方は、ご本人と付添の方1名まで半額となります。
 ※アフター5女子割…第2水曜17時以降/当日券・一般(女性のみ) 1,000円となります。
  ご利用の際は「女子割」での当日券ご購入の旨お申し出下さい(他の割引との併用は不可となります)。

前売券の取扱は…
*WEB
ローソンチケット、チケットぴあ、セブンチケット、イープラス、ちけっとぽーと関東各店、
三菱一号館美術館チケット購入サイトWEBKET(QRコード読み取り、または展覧会ウェブサイトからアクセス)にて
*窓口
Store1894(三菱一号館美術館内/休業日は美術館に準じます)にて

詳細は展覧会サイトにてご確認下さい。
開館時間 10:00〜18:00(祝日を除く金曜、11月8日、12月13日、1月4日、1月5日は21:00まで開館します)
※入館は閉館の30分前までとなります
休館日 月曜休館(但し、1月8日と、「トークフリーデー」の10月30日、11月27日、12月25日は開館) 年末年始休館:2017年12月29日〜2018年1月1日
お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式URL http://mimt.jp/(外部サイトへリンク)
http://mimt.jp/parigura/(外部サイトへリンク)

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掲載日:2017/08/28



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